干物の賞味期限どのくらい?冷凍は解凍するしない?

暑い日々が続きますね。
越前宝やでは干物を取り扱っていますが、みなさん干物に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
水分を抜いていて、調理前は固いので日持ちすると考えていらっしゃる方が多いと思います。
一般的には、微生物の繁殖の餌となる水分や糖質が多いと腐るのが早いですから、そういった面で干物は日持ちするイメージですよね。
夏の暑さは、食材の天敵。
足の速い食べ物は、保存方法や賞味期限に気を付けてなければなりません。
今回は、干物はどれくらい日持ちするのか?賞味期限の考え方を紹介してきます。
干物の賞味期限どのくらい?
干物といってもイカの干物やアジ、サンマなどいろいろありますが、当店の干物の場合は冷蔵で3日、冷凍で1ヶ月が一つの目安になっています
意外と短いでしょう?
なぜ冷凍と冷蔵でこんなに違いが出るかというと、冷凍は水分を完全に凍らせることによって微生物の繁殖を防ぎます。
微生物が繁殖しづらい環境なので日持ちがしますね!
一方、冷蔵は細菌が繁殖しづらい温度に食材を置くことで、腐敗を遅らせます
鮮度を保てる分、早く食べてしまわなければならないデメリットがあります。
とはいえ、徐々に冷凍焼け(油の酸化)が進んでいきますので、永遠に日持ちすることはできません。
冷凍保存をしておく場合、干物を裸にして一枚ずつラップに包んで、それを更にアルミホイルで包んでから冷凍庫に入れると鮮度が保ちやすいです。
真空パック干物は賞味期限が長いって本当?
スーパーなどで見かけるトレイに乗ってラップに包れたものより、真空パックの干物の方が賞味期限が長そうだというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
一概にすべてとは言い切れませんが、当店の場合は真空パックの干物は、簡易包装のものよりも賞味期限を長く設定しています。
簡易包装の干物の賞味期限:冷凍保存で約1ヶ月
真空パックの干物の賞味期限:冷凍保存で約2ヶ月
※当店の干物の場合
最近では、誰でも簡単に真空パックに食材を保存できるキットを、100円均一などで見かけます。
もし、自分で買ってきた干物を真空パックにしたら、もっと長くおいしく干物を食べられるようになるでしょうか?
以前、当店のスタッフが干物の冷凍保存について、どんな方法が一番日持ちするのか検証実験をしてみました。
その結果、
フリーザーバッグ=アルミホイル>ラップ>>ビニール袋
この順で、長くおいしく食べられるという結果に。
100円均一の真空パックも試してみたものの、通常のフリーザーパックとの違いは感じられないという結論に至りました。
もし、長くおいしく干物を冷凍保存したいなら、できるだけ早めにフリーザーパック等に移して、空気に触れないようにするのがおすすめです。
賞味期限と消費期限って?
越前宝やでは賞味期限を記載してますが、スーパーなどで消費期限というものを見かけます。
これは何が違うのかというと下記のようになります。
賞味期限:
簡単に言うと美味しく食べられる期限の事を言います。
なのでたとえ賞味期限を過ぎたからと言って食べることができないわけではないのです。
賞味期限を過ぎたものは、風味やうま味が劣化してきてしまうので、本来の美味しさを感じることができません。
消費期限:
腐敗などの劣化に伴う衛生上の危険が発生するおそれがないと認められている期限のことをいいます。
もちろん製造者が検査したうえで定めているものなので、消費期限を1日過ぎて食べたからと言って、必ず食中毒になるわけではありません。
一般的に劣化の比較的穏やかなものには賞味期限を、激しいものには消費期限となっているようです。
なので干物には賞味期限は記載されていることが多いです。
ただ、賞味期限ぎりぎりの干物よりも、作りたての干物のほうが美味しいので、美味しく頂けるうちに頂いてくださいね!!
冷凍干物を焼くときは解凍する?しない?
冷凍保存した場合は、凍ったまま火を通してあげると鮮度を保ったまま美味しく焼きあがります。
フライパンや網、オーブントースターなどを十分に温めておいてから、身を上にして干物を乗せます。
冷凍のまま焼くことで身が崩れにくくなるのと、解凍時にでるドリップも防ぐことができます。
ちなみにドリップとは、よくスーパーの解凍マグロのパックなどに溜まっている赤い液体の事を言います。
ドリップにはうま味や風味が詰まっているので、これも出ないに越したことはありませんね。
最期は弱火で焼き、ひっくり返して焼き目が付いたら出来上がりとなります。
干物には干物特有の美味しさがあります。ただ単に水分を抜いただけではありません。
日に当てて乾燥させることにより、タンパク質が変化して、生のお魚を焼いた時とは違った味が楽しめます。
干物は保存食?グルメ?
干物は保存食でありグルメである、ハイブリッドな食材だと思います。
こだわって作られた干物は絶品で、越前宝やの干物はギフトにも喜ばれております。
もちろん生魚よりも日持ちがしやすく、冷凍、冷凍保存したとしても鮮度が落ちにくいのでその点では保存食とは言えます。
奈良時代からお殿様に献上するために保存食にして、お届けするために干物は使われたと言います。
お殿様に美味しい食材を届けるために干物にして日持ちできるようにしたんですね。
また、干物にすることで、美味しさを濃縮することができます。
その美味しさが干物の一番の特徴となっていますので、是非味わっていただければと思います。
賞味期限のところでもお話させて頂きましたが、一般的に賞味期限が記載されていることがほとんどです。
冷蔵庫や冷凍庫で眠っている干物はありませんか?
本来の美味しさを楽しむ為にも、すぐに頂いてみてくださいね!!