【楽しい気持ちで仕事をすることが大切です】株式会社たからや商店/WEB担当 宝山 友紀さん
【楽しい気持ちで仕事をすることが大切です】
福井の美味しいお魚を全国へ…けれど右も左もわからない状態
杉下:宝山さんのお仕事を教えてください。
宝山:たからや商店は、プロパンガスや住宅設備等を取り扱う燃料店なんですが、2008年2月にWEB部門を設けて、「越前宝や」というネットショッピングサイトを立ち上げました。主に、福井の越前で獲れました海の幸、干物やカニを中心に販売していまして、お客様から注文が入りますと、それらの商品を梱包してお送りしています。
杉下:燃料店さんがネットショッピングというのは、なかなか結び付きませんが、なぜ始めようと思われたんですか?
宝山:もともとは燃料店のみで経営していましたので、私の仕事も事務職だけでした。ところが、オール電化の流れがきまして、プロパンガスだけではなかなか難しい状況になってきたんですね。その時に、もう一つ何か柱になる事業はないかと、社長である主人が提案してきたのが「ネットショッピング」だったんです。そして、私の実家が越前町で海産物を扱っていましたので、福井の美味しいお魚を全国に向けて販売しよう、となったわけです。
杉下:そうだったんですか。ではネットショッピングに関して詳しい方が?
宝山:いえいえ!とんでもない!興味はありましたが、誰一人右も左もわからない状態だったんです。それでも社長はやる気満々。で、誰がやるの?となった時に私しかいなかったんです。
杉下:一からのお勉強だったですね。
宝山:大阪まで、ヤフーの勉強会に通いましたし、その他にもいろんな勉強会に参加したりして、どうにかサイトを立ち上げ運営できるまでになりました。実は私、サイトさえ立ち上げれば商品は売れるものだと思っていたんです。ところが、注文は1ヶ月に1件。そんな状態が3ヶ月続き、それは間違いだと気付かされましたね。「やっぱり無理だったのか」と、非常に落ち込んでいた私たちに手を差し伸べてくれたのが、当時のヤフーの担当者さんでした。一つ一つ丁寧に対策を教えてくれて、その通りしていたら少しずつ売り上げも伸びていったんです。これなら続けていけると思えるようになったので、感謝していますね。
みんな楽しく仕事 そういう職場でありたい
杉下:始まりは決して順調ではなかったというお話ですが、現在ではなんと、数々の部門でランキング1位を獲得、リピーターさんも多いとうかがっています。
宝山:ありがとうございます。おかげさまで、たくさんのお客様にご支持いただいております。本当にありがたいことです。
杉下:お仕事をされていて良かったと思うことや、やりがいを感じるのはどんな時か教えてください。
宝山:ネット販売をするようになって、色々な方と人脈を広げられた事です。事務仕事をしていた時は外に出る機会も少なかったですが、勉強会などでたくさんの方と接することができ、学び、気づきをいただけることはうれしいですね。そしてやはり、お客様からの喜びのお声ですね。商品をお送りする時に、ご感想用のハガキを同封しているんですが、喜びのお声がハガキで返ってくると、それがスタッフみんなの励みとなり、やりがいにつながっています。
杉下:では、辛いと思うのはどんな時でしょう。
宝山:お客様からクレームをいただいた時ですね。非常に直接的な言葉でお叱りを受けるので、そういった場合は真摯に対応させていただきます。それと、海産物は漁獲量に左右される場合も多いので、お客様をお待たせしてしまう事ですね。あとは売り上げが落ち込んだ時、それと売り上げが急激に伸びた時でしょうか。
杉下:売り上げが急に伸びた時に辛いと感じるのはなぜですか。
宝山:売り上げが急に伸びた時は、嬉しい反面、発送の作業などがとても忙しくなり、体力的に辛くなるんです(笑)一番忙しくなるのは年末です。カニの時期であり、お歳暮や、年末年始に向けての注文を多数いただきますので、この時期は非常に大変です。他にも、母の日や父の日なども注文が集中するので忙しくなります。
杉下:なるほど、そういうわけでしたか。現在スタッフの方は何名ですか?
宝山:私の他に女性が6名です。ここでは4名のスタッフが作業をしてくれています。2名は福井と栃木の在宅でサイトの管理をしていただいています。栃木県在中の方は当店でホームページ作成、受注、発送などをしてくれていたスタッフでしたが、結婚して栃木県に行く事が決まったので、当初は会社を辞める予定だったんです。でもよく考えてみたら、ネットさえつながっていれば栃木でも仕事が出来るよね!という事で、話し合った結果、そのまま仕事を続けてもらう事にしたんです。
杉下:それがネットの良い所ですね。スタッフの方とのコミュニケーションについてはいかがでしょう。
宝山:社内ではおしゃべりOKにしています。子供の話やドラマや推しの話など女性にとって話すという事はとても大事なコミュニケーションなので、おしゃべりは欠かせないですね。そうする事でみんな楽しく仕事が出来ますし、にぎやかな職場でありたいといつも思っています。また、勤務時間は9時からとなっていますが、あえて帰る時間を決めずスタッフも今日の仕事が終わったら帰社するスタイルになっています。早く終わったときは、スタッフも自分の時間を有効活用できると喜んでいただいています。
「仕事は遊びの1つ!」
杉下:非常に忙しい時期もあるとおっしゃっていましたが、お仕事と家庭の両立について、工夫している点などありますか。
宝山:ストレスと感じているものをどう解消していくか。一番は夕方になると今日の晩ごはん何作ろうか、それに合わせて買い物をしなくてはいけないということでした。それを解消できたのは、ヨシケイを利用したことです。食材が届き買い物に行く時間がなくなり、レシピ通り作れば料理ができメニューも偏らないので飽きることなく夕食を楽しめています。忙しい時期は、どうしても仕事優先になってしまうので、家事は主人や娘に協力してもらっています。主人は普段からも結構家事をしてくれるので助かっています。
杉下:最後に働く女性にメッセージをお願いします。
宝山:女性が働くというと、家庭と両立して忙しい…生活の為だからがまんしている…など大変そうなイメージがありますね。でも「仕事は遊びの1つ!」と思うと気楽な気持ちで楽しく仕事ができ、お届けするお客様が笑顔になれるような商品開発のアイデアもふと出たりするんです!悩んだり、重い気持ちになることもありますが、スタッフとおしゃべりをしながら笑い合いながら仕事が出来る環境のおかげで気持ちを切り替えれることもできていますね。今のお仕事に、何か「楽しい」を見つけて、日々楽しくお仕事して欲しいですね。
<インタビュー後記>
インタビュー取材終了後、お茶をいただきながら、しばらくお話させて頂くと、気がつけば逆インタビュー状態に。宝山さんは大変聞き上手で、思わずいろんな事を話してしまっていた私たち取材班なのでした。「人と出会う事で、必ず何か新しい発見があり、それが自分の活力になるんです」いただいた名刺に書かれていました『出会いに感謝 一期一会』の言葉。宝山さんの気持ちが素直に表現されているのだなと感じました。
宝山友紀さんありがとうございました。今後ますますのご活躍お祈り申し上げます。
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<インタビュアー:杉下 美智代>
株式会社ドリームワークス/alica運営管理担当
<写真撮影:進藤 風吹>
grafeel/フォトグラファー
宝山 友紀Yuki Hohyama
結婚と同時に、ご主人の会社の事務として働き始める。2008年2月6日ヤフーショッピングサイト「越前宝や」を立ち上げ、WEB担当として、サイトの運営管理、商品の仕入れ、梱包、発送、お客様対応などすべての仕事をこなしている。
「越前宝や」の商品は、本店・Yahoo!ショッピング・楽天市場・amazonにてお求めいただけます。
https://www.facebook.com/fukuitakaraya
≪追記2023.02.20≫
≪追記2024.09.17≫
株式会社akeru様より取材依頼を受けました。
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